スピーディにできることは、優秀だと判断されることが多い気がします。
小学生の99、逆上がり、跳び箱、…。
受験に有利だという点で、英検、漢検、数検、TOEICなども、多くの人たちが、早い段階でトライしている傾向になってますよね。
ビジネス書では、「上司からの要望にすぐに応える」「レスポンスの速さが出世の近道」などのPOPが並ぶ本がズラリと売られています。
もちろん、報告、連絡、相談はスピーディな方がいいと思う。
けれど、最近、早ければいいとも言えないなと
思ってる自分がいます。
さっさと課題をクリアするのは、得意なことならすぐにできるから、問題ないのですが、
偶然の賜物というのが、案外厄介だったりします。
なんとなく形になって、なんとなくできたから、
提出したらOKのもらえたエクセルの資料。
何回やってもやはり苦手だし、自信は全くありません。
例えば、私の場合、回復力は著しく早いようです。
ガンの手術後、尿が正常に出るようになるための訓練や、身体中に付いていたクスリの袋を少しずつ取り、歩き出すリハビリなど、通常2週間の予定を組んでいましたが、私はなんと、5日で回復してしまいました。
2週間、ギリギリまでかかることを想定していたので、時間が余って仕方なかったです。
でも、これも早ければいいということではありませんでした。
10年経って、最近、同室だった友人と話した時のこと。私は3日で回復した分、その後の筋肉トレーニングをする必要がありませんでした。
友人はこの行程を10日かかった分、ずっと筋肉を動かしていたことにより、
その後のリンパ浮腫も私ほどひどくなっていません。
彼女と話すたびに、アリとキリギリスを思い出す私。
もちろん、回復後も、リハビリを続ければよかったのですが、クリアできると安心して、基本を大事にしなかったのはまさに私なんですが…。
そんなこともあり、最近は、早くできる、クリアできることはちょっと用心しなくちゃなと思っています。
だからというわけではありませんが、
なかなか私の話が理解できず、苦しみながらも
頑張る人には愛情を、私と同じようにすぐにクリアできる人には時々の声かけをするように心がけています。
見方が変わると面白いもので、対応が変わります。まだまだ発見することばかり楽しいです。